「ソーシャルメディア時代のジャーナリズムを考える」 Vol.1 新聞、テレビとtwitter、ブログの「世論」はなぜ違うか 田原: こんばんは。田原総一朗です。よろしくお願いします。民主党の代表選挙が終わったばかり(シンポジウムは9月16日開催)です。これはネットでもずいぶん盛り上がり、また新聞、テレビとネットのオピニオンの違いがはっきりしました。最初に、この点についていくつかお聞きしたいと思います。 長谷川さん、私なんかが見ていると、党員・サポーター、あるいは地方議員では菅さんが勝つと思っていたけれど、国会議員では小沢さんのほうが勝つんじゃないかと見ていた。ところが"逆転"して、というか菅さんが勝ちましたね。これは長谷川さんはどういうふうに見ていましたか? 長谷川: 私は、小沢さんはよく健闘されたなと思っているくらいでして。 というのはご承知のように新人議員がとても多い。あの人たちが代表
チェーンスモーカーのコメディアン、ビル・ヒックスは、観客の中でタバコを吸わない人々が抱く「永遠の生命の幻想」をからかうのが大好きだった。 「タバコを吸わない人は毎日死んでいる」。彼はこう冷やかした。「医者が何と言っているか知ってるでしょう。『あなたがタバコを吸ってさえいたら、助けてあげる技術があったのに。問題なのは、何もしていないで死ぬあなたたちの方ですよ』ってね」 この捻じ曲がった論理は今、最も問題を抱えた欧州諸国の1つに当てはまるようだ。アイルランドは、心臓発作を起こした禁欲的なジョギング愛好家のように見える。同国の10年物国債の利回りは9月29日に7%近くまで上昇し、ドイツ国債とのスプレッド(利回り格差)は過去最大の4.7%ポイントに拡大した。 禁欲的なジョギング愛好家の心臓発作 アイルランドは問題を解決しようと懸命に努力してきた。公的部門の賃金は削られ、新たな増税が実施された。経済
(2010年10月5日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) この数カ月、西側諸国の高官は、イランの核開発計画に対する警戒感を見るからに緩めている。何も、将来イランが核爆弾を手にすることを、今になって急に受け入れたというわけではない。ある政府関係者の最近の言葉を借りれば、「我々は多くの成功を収め、彼らの行動を妨害している」からなのだという。 9月下旬、コンピューターウイルスが、イランの産業システムに大混乱を引き起こしたという報道に接して、筆者は前段の政府関係者のコメントを思い出した。 イランの産業施設を狙ったサイバー攻撃 イラン政府は、自国が「電子的な戦争行為」による攻撃を受けたとして、非難の意を表明した。「スタックスネット」と呼ばれるこのウイルスに、イラン国内で3万台以上のコンピューターが感染したという。 同ウイルスがイランの核開発にどのような影響を与えたかは不明だ。しかし、コンピューターの
インターネットから隔絶された発電所などのサーバーに攻撃をかけるよう仕組まれた新種のコンピューターウイルス「スタックスネット」が、日本でも確認されたことがわかった。 大手セキュリティー会社シマンテックが、国内で使われているパソコン63台から見つけた。ネット上では悪さをせず、産業用のシステムに入った途端、プログラムを書き換えて制御不能にするウイルスで、同社では「USBメモリーで媒介される」として不用意な接続をしないよう呼びかけている。 発電所やガス、水道などライフライン(生活物資補給路)の制御システムは、外部からのサイバー攻撃を避けるためにインターネットとは切り離されている。 だが、スタックスネットはまず、一般のパソコンに感染して潜伏。そこで使われたUSBメモリーに取り付いて、産業システムを管理するコンピューターに入り込む仕組みに設計されている。感染したパソコンは表向き不具合が起きないため、利
(2010年10月5日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) アルゼンチンの首都ブエノスアイレスから北へ140キロほど行った街バラデロで、ギアリンクスという名の日本企業が、遠く離れた日本に出荷する大豆やトウモロコシを有機栽培している。 地球の反対側のアフリカでは、日本の支援機関がブラジルおよびモザンビークのパートナーとともに、広大なギニアサバンナ帯の一部を大豆やトウモロコシ、綿花などの作物を生産できる肥沃な農地に変えるプロジェクトに取り組んでいる。 遠く離れた大陸で起きている話とはいえ、外地での日本勢の取り組みには、1つの共通点がある。食糧を巡って世界の発展途上国、特に中国との競争が激しくなる中で、新たな食糧源を必死に求める日本の努力を浮き彫りにしているのだ。 中国が大豆を輸入し始めたのは2000年のこと。米農務省によれば、世界貿易機関(WTO)加盟後、中国の大豆輸入量が急増し、当初1300万
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