福島第一原子力発電所(写真)の危機を受け、反原発ムードが高まっているが、原発新設計画のある地域では、建設継続を望む声も大きい〔AFPBB News〕 青森県大間町で精肉店を営む松山義文氏は、日本の原発危機に話が及ぶと、苛立ちを隠せない。 といっても、その不満の原因は、津波に襲われた福島第一原子力発電所の冷却システムの故障やその後の放射能漏れ、多数の住民の避難などにあるのではない。 大間町商工会の会長でもある松山氏を苛立たせるのは、自宅から数キロのところで行われている新しい原発の建設が福島の危機のせいで頓挫してしまうかもしれない、ということだ。 「私らはこの発電所を支持している。ただ、それだけですよ。絶対に建設してもらわねば困る」 地元経済のために建設継続を望む大間町や東通村 そう考えているのは松山氏だけではない。実は、本州の最北端に位置する大間町から少し南に下がったところにある東通という過