(2014年5月1日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) ルガンスクの市庁舎は、カラシニコフのライフルで武装した4人の男によって守られていた。ライフルの1つは、湾曲した握り部分が赤、青、白のロシア国旗で包まれていた。4月30日、ウクライナ東部のルガンスク州の州都を掌握しているのは誰かと聞かれた時、エフゲニー・アレクサンドロヴィッチと名乗る男性は「権力は人々の手に握られている」と話した。 近くでは、州控訴裁判所の建物がロシアの3色旗を掲げていた。通りの向かい側の検察庁では、オレンジと黒の聖ゲオルギー色――反キエフ抗議運動の象徴――がはためいており、建物には鍵がかけられ、バリケードが築かれ、ガラスが歩道に散乱していた。 親ロ派による公的施設の占拠拡大、平和的デモの襲撃も ルガンスク州の行政庁舎も、親ロシア派の群衆が4月29日に建物の中庭に潜んでいた警察から全く攻撃に遭うこともなく建物に突入し、あ