バラク・オバマ米大統領はなぜ、環太平洋経済連携協定(TPP)締結にこれほど必死になっているのだろうか。長ったらしい公式見解の答えは、大統領はTPPが太平洋の主要経済国12カ国間の障壁を取り壊し、ひいては一層の繁栄をもたらすと考えている、というものだ。短い本当の答えは、中国である。 TPPに関する極めて重要な事実は、これが米国、日本、その他10カ国の環太平洋諸国を含むが、中国は除外する貿易協定だということだ。 TPPを取り巻くワシントンの議論の大半は、貿易交渉が投げかけるありきたりな議論――つまり、農家、通貨、知的財産に関する議論だ。だが、オバマ氏と日本の安倍晋三首相の根本的な動機は、戦略的なものだ。 しかし、日米両政府にとっては残念なことに、TPPは、たとえ実現したとしても、TPPに託されたすべての地政学的な期待を正当化するほど大きな意義のあるステップではない。 日米両国の戦略的な動機 T
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