国債買い切り額限界に 日本銀行が、政策を総動員して景気を下支えする姿勢を一段と鮮明にした。 18日に長期国債の買い切り額を月1兆8000億円まで引き上げた日銀は、17日にも銀行の劣後ローン引き受けによる資本増強支援策を発表したばかり。ただ、景気の先行きは依然厳しい。追加金融緩和などの政策手段が狭まる中、金融市場の緊張が再び高まれば、日銀は市場からの株式の買い入れなど「禁じ手」に追い込まれる可能性もある。 国債の買い切り増額は、企業に資金が回りやすい環境を作ることが最大の狙いだ。日銀が銀行から長期国債を買い切れば、銀行は融資などに回せる資金が増える。銀行への潤沢な資金供給が、間接的に企業の資金繰り支援につながる。 また、国債の買い切り増額には長期金利を低下させる効果もある。18日も、長期金利の代表的指標である新発10年物国債の利回りは一時、前日終値比0・015%低い1・285%まで低下(国債