男子シングルスを制したのは、ロジャー・フェデラー(スイス)。ウィンブルドンでは2年ぶり、通算6度目の栄冠だった。通算15個目のグランドスラムタイトルは、ピート・サンプラス(米国)を抜き、史上最多となった。また、この決勝の総ゲーム数「77」は、昨年、ラファエル・ナダル(スペイン)とフェデラーが戦った62ゲームを抜いて、ウィンブルドンの男子シングルス決勝での最多記録となった。 ■テニスファンの心に深く刻まれる試合 しかしこれは、記録よりもテニスファンの心に深く刻まれる試合だった。最終セットはロングセット(タイブレークを行わず、2ゲーム差がつくまで行う)を採用するウィンブルドン。スコアボードには「11」とか「12」とか、めったに見ることのない数字が映し出された。この第5セットは、人間の集中力の限界に挑戦するような戦いだった。両選手とも一歩も引かなかった。試合開始から3時間を超え、さらに4時間を超
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