少し前、警察の任意取り調べにおける録音は、是か非か? という議論が話題になっていた。 法律家の卵(?)の人が、取り調べの現場に録音機を導入することの弊害を説いて、「そんなことはない」という突っ込みを受けて、 ちょっと盛り上がっていた。 道徳とルールには溝がある 世の中にはたぶん、「道徳」が好きな人と「ルール」が好きな人とがいて、両方とも、同じところを目指しているわりに、お互いの溝はけっこう深い。 くだんの議論で録音機の弊害を説いていた方は、恐らくは正義感が強い人であって、録音機という、「人間は必ず嘘をつく」ということが半ば前提になっている機械を 仕事場に持ち込むことに対して、嫌悪感みたいなものを持っているのだと思う。 一方で、録音機というものは、米国司法の現場であったり、「言った言わない」が問題になる仕事の現場では、もはや当たり前のように用いられている 道具でもあって、どんな業界であっても