東海道新幹線の車内で昨年6月に起きた放火事件を受け、JR6社は、可燃性の液体の持ち込みについて現在のルールを見直し、一切の持ち込みを禁止する方針を固めた。 北海道新幹線(新青森―新函館北斗間)の開業に合わせて各社がダイヤ改正を行う3月26日から適用する方向で調整している。 列車への危険物持ち込みは鉄道営業法で禁じられているが、「旅行中使用する少量のものを除く」との例外規定がある。このため、JR各社は、灯油やガソリンなど可燃性の液体であっても、3キロ・グラム以内は持ち込みを認めている。 放火事件では、男がポリタンク入りのガソリンをかぶって焼身自殺し、乗客1人が巻き込まれて死亡。国土交通省は、JR各社にルール見直しを指示していた。 ただ駅や車内での手荷物検査は難しく、JR東海では、新幹線の客室内に防犯カメラの設置を進めるなど抑止力を高めようとしている。