プログラマを目指す人々の中にも,「オブジェクト指向は難しい」とか,「なかなか分からない」という印象を持つ方が多いようです。そこで,Rubyを題材にオブジェクト指向という考え方について説明していきます。(ネットワーク応用通信研究所 まつもと ゆきひろ) プログラミングとは,コンピュータに作業手順を教え込むことです。ただ,コンピュータは決して賢くないので,言われた通りの作業をこなすことしかしません。コンピュータが優れているように見えるのは,単に超高速で計算する能力があるからです。効率の悪い作業を命じられても,プログラムによって指定された通り,文句の一つも言わずに黙々と処理します。コンピュータの能力を生かすも殺すもプログラムの書き方ひとつなのです。 ですから,プログラムを書く人(プログラマ)はコンピュータを自分の意のままに扱う人であり,コンピュータの「ご主人様」であると言ってもよいでしょう。にも
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