日本映画・洋画を問わず、ネタバレ・あらすじを交えて感想(レビュー、 批評、 解説…?)を語りながら、映画の魅力を再発見していきましょう。ラストを明かすことも。 優れた創作者には、現実に起きることを見通す力があるのだろうか。 月刊「創」の篠田編集長は、映画『さよなら渓谷』を観た驚きを同誌2013年7月号に綴っている。1998年に帝京大ラグビー部員が起こした事件のその後については、月刊「創」2011年12月号と2012年1月号で取り上げるまで世間は知らなかったはずなのに、『さよなら渓谷』の原作者吉田修一氏は2007年に発表した小説で事件当事者のその後の苦悩を見通していたからだ。 『エンド・オブ・ホワイトハウス』も同様の驚きに満ちており、単なるアクション映画にとどまらない。 それもこれも、際どいところを狙う作り手のハンドリングの巧さによるものだろう。 本作は題名のとおりホワイトハウスへの襲撃を題