オープンデータで世界唯一のサービスを手がける新興企業がある。全国6500カ所を超える公立図書館や大学図書館の蔵書や、米アマゾン・ドットコムなどの書誌データベースを一挙に検索できるカーリルだ。 政府や地方自治体などが保有するデータを商用目的も含めて二次利用できるようにするオープンデータ。カーリルが開発したサイトやアプリでは複数の図書館の蔵書を一度に検索したり、図書館にない本の情報も調べられる。 カーリルは2014年9月に、スマホの屋内位置を測定するビーコンデバイスを利用して、検索した本が図書館のどの本棚にあるかをスマートフォンに表示するアプリ「カーリル図書館マップ」で実証実験を始めた。図書館にどの所蔵資料が多く貸し出されているかというデータを試験提供もしている。 岐阜県中津川市にある本社で吉本龍司代表にオープンデータ活用ビジネスの舞台裏を聞いた(写真1)。