富士山も芦ノ湖もくっきりと見える5月半ばの土曜日だった。クルマ好きの間では有名な神奈川県箱根町の有料道路「TOYO TIRES ターンパイク」を、外装に目隠しを施した十数台のクルマが駆け抜けていく。助手席に座っていたのは自動車メーカーの技術者だが、ハンドルを握っているのは皆、一般の人たちだ。初老の男性もいれば、主婦もいる。大学生と思しき20代の青年の姿もあった。 目隠しされていたクルマはすべて、ダイハツ工業が6月に発売する新型軽スポーツ車「コペン」の試作車両だ。計100人のドライバーたちはウェブ経由でこのイベントに申し込み、約7倍の倍率で当選したという。2012年に生産終了した現行コペンの所有者もいれば、日産自動車の「スカイライン」に乗って長野県からやってきた人もいた。1人5100円の参加費を払い、試乗の前後に開発者やモータージャーナリストと懇談したり、ランチをしたり。埼玉県から参加した杉
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