Analytic Combinatoricsがめちゃくちゃ面白い。場合の数という離散的なものを数えるのに、連続的世界から生まれた解析学の知見を用いる分野だ。階乗をガンマ関数で表示するだとかいうレベルではなく、マクローリン展開の係数を調べることで場合の数を知るようなことをしている。 オートマトン ハマった発端は「オートマトン理論再考」(新屋, 2017 *1 )というサーベイ論文。有限状態オートマトンを定めると、そのグラフの形から直接「出力文字列のうち文字のもの」の係数とする母関数が構成でき、それをマクローリン展開すると、文字となる出力の場合の数が直ちにわかるという内容を紹介していた。この結果は文脈自由言語にも拡張でき、生成規則から母関数が機械的に計算でき、その展開係数が文字の場合の数になっているという。場合の数を数えるのになんとマクローリン展開!一体どういうことなのか。 例えば、[1]中で