愛の営みにおいては、スプリンターは歓迎されないというのが世の通説。だが、昨今のカップルは実際、どれほどのタイムを弾き出しているというのか? 水増し報告や脳内計測による印象操作に惑わされ、無駄に体力を消耗してはいまいか? 豪クイーンズランド大学の心理学教授が、「その時間」を科学的に検証する実験をおこなった。世界各国500組のカップルに、4週にわたり、ベッドでの合体時間をストップウォッチで計測してもらったのだ。前戯という名の時間稼ぎやリカバリーのための事後対応は排除し、挿入した瞬間から射精に至るまでの正確な時間を、秒単位でカウントする。 仁義なき計測の結果は、最短記録33秒、最長が44分であった。スプリンターとマラソン選手では、実に80倍の開きがある。平均値を出すこと自体がナンセンスではあるが、500組のアベレージは5分40秒ということになる。 科学は2つの俗説を覆した。この実験で、コンドーム