【リード】 ニュース解説「時論公論」です。107人が死亡したJR福知山線の脱線事故で、業務上過失致死傷の罪で強制起訴されていたJR西日本の歴代3人の社長に「無罪」が言い渡されました。検察が起訴した元社長の裁判と今回の裁判を通じて「誰の責任も問うことはできない」という結論が示されたことになります。 遺族や専門家からは、個人しか処罰できない今の刑法は時代にあわなくなっていて、事故の再発防止につなげるために企業を処罰する「法人罰」を導入すべきだという声があがっています。法人罰とはどのようなもので、導入すれば社会の安全が高まるのか、今夜はこの問題を考えます。 福知山線の事故をめぐっては検察が起訴したJR西日本の山崎元社長の無罪が確定しています。検察審査会の議決を受けて強制起訴された歴代3人の社長はさらに現場から遠い地位にあったことから有罪立証のハードルは高いと予想されていました。神戸地方裁判