三井物産が2日発表した令和5年3月期最終利益は前期比23・6%増の1兆1306億円と初めて1兆円の大台に乗せた。資源価格の高止まりや円安が業績を押し上げ、自動車や船舶事業などが好調に推移した。6年3月期は資源価格などが下落するとみられることから、最終利益を22・2%減の8800億円と予想している。 同社は、今期からスタートした8年3月期までの3カ年の中期経営計画も発表。商品価格や為替など一過性の変動要因を調整した5年3月期の最終利益を7500億円とし、3カ年で利益を1700億円増やして、8年3月期には9200億円まで引き上げる。 目標達成に向け、自動車や建設機械などモビリティー関連事業を3倍に増やす。また、天然ガスや燃料アンモニアなどエネルギー関連に力を入れ、3年間で投下資本を1兆円増額し、市場拡大が期待される食・医療関連事業でも投下資本を約3500億円増やす。 堀健一社長は、「収益力が高