タグ

ブックマーク / www.webdoku.jp (6)

  • 第2章 7)ソマリランドが和平に成功した本当の理由 - 謎の独立国家ソマリランド

    未知を愛するノンフィクション作家・高野秀行が見つけた新たな未知は、「リアル北斗の拳」と呼ばれるソマリアのなかにある謎の独立国家「ソマリランド」だった。 そこは崩壊国家の一角で独自に内戦を終結し、複数政党制による民主化へ移行した平和な国だという。当なのだろうか? 情報はほとんどなく、確かめるには自分の目で見てみるしかない。高野秀行の渾身の辺境旅が始まった。 ソマリランドがいかに内戦を終結させ、和平を実現したかという話はこれまでにもワイヤッブから折に触れては聞いていた。 「木陰で話し合い」という簡単なものでは無論ない。何度も繰り返し、話し合いの場が持たれているし、せっかく合意した和平は2回も潰れている。3回目でなんとか最終的な和平にこぎつけたのだ。 旧ソマリア時代、首都モガディショの独裁政権は北部の民衆を弾圧。北部のマジョリティであるイサック氏族が反政府ゲリラを組織して立ち上がりソマリア政府

    paravola
    paravola 2013/07/07
    (北のソマリランドは平穏で南のソマリアはなぜ滅茶苦茶なのか)植民地時代の統治の違い/北はイギリス領で間接統治、南はイタリア領。直接統治で伝統的な氏族文化が破壊された
  • 第2章 9)「地上のラピュタ」は、ライオンの群れが作る国家 - 謎の独立国家ソマリランド

    未知を愛するノンフィクション作家・高野秀行が見つけた新たな未知は、「リアル北斗の拳」と呼ばれるソマリアのなかにある謎の独立国家「ソマリランド」だった。 そこは崩壊国家の一角で独自に内戦を終結し、複数政党制による民主化へ移行した平和な国だという。当なのだろうか? 情報はほとんどなく、確かめるには自分の目で見てみるしかない。高野秀行の渾身の辺境旅が始まった。 ハルゲイサに戻り、数日滞在した。結局、「まず会うべき人」として挙げられた大統領には会わなかった。いかに小国といえども大統領に会うには日程の調節が必要で、それを待って何日も費やしたくなかった。 最後のハルゲイサ滞在中、もっとも有益だったのは国が製作したソマリランド全図を入手できたことだ。びっくりするほど詳細な地図で、私たちが訪れた、戸数が数十戸くらいの小さな集落まで網羅されていた。しかも値段は20ドルと至って適正。国土計画省で簡単に入手で

    paravola
    paravola 2013/07/02
    銃をもっている人間がどこにもいない/「夜警国家」を地でいっている。もっとも治安維持ですら氏族の網に頼っているから、(政府は)本当に何をしているのだろう
  • 第2章 8)独立は認められないほうがいい? - 謎の独立国家ソマリランド

    未知を愛するノンフィクション作家・高野秀行が見つけた新たな未知は、「リアル北斗の拳」と呼ばれるソマリアのなかにある謎の独立国家「ソマリランド」だった。 そこは崩壊国家の一角で独自に内戦を終結し、複数政党制による民主化へ移行した平和な国だという。当なのだろうか? 情報はほとんどなく、確かめるには自分の目で見てみるしかない。高野秀行の渾身の辺境旅が始まった。 ソマリランドの過去と現在の状況はかなりわかってきた。すると気になるのは、将来についてだ。 例えば、ソマリランドの住民は私の訊くかぎり、100%が独立支持である。現状を考えれば当然の結論だが、もし万一、南部ソマリアの内戦が終わり平和になったらどうするのだろう。再び連邦共和国に戻るのだろうか。 ベルベラの屋外カート宴会で質問してみたところ、意外にも全員が「ノー!」と答えた。雑貨屋を経営しているという人はこう言う。 「俺たち(ソマリランド)は

    paravola
    paravola 2013/07/02
    ソマリランドは「国際社会の無視にもかかわらず」ではなく、「無視していたから和平と民主主義を実現できた」「今後も無視しつづけてくれたほうがいいかもしれない」
  • 第2章 4)ソマリランドはなぜ治安がいいのか - 謎の独立国家ソマリランド

    未知を愛するノンフィクション作家・高野秀行が見つけた新たな未知は、「リアル北斗の拳」と呼ばれるソマリアのなかにある謎の独立国家「ソマリランド」だった。 そこは崩壊国家の一角で独自に内戦を終結し、複数政党制による民主化へ移行した平和な国だという。当なのだろうか? 情報はほとんどなく、確かめるには自分の目で見てみるしかない。高野秀行の渾身の辺境旅が始まった。 ほんとうの「カート宴会」に初めて参加したのはベルベラだった。私たちは一連の小旅行を終え、今度はソマリランド国内でも「辺境」として知られる「東」への旅に出ていた。  ソマリランドには舗装道路がいくつもない。東へ行く街道はたった一つだ。だから行きたくないのに毎回、ベルベラを通らねばならない。  しかも東行きのときは、ハルゲイサを出て一時間もしないうちに車のショックアブソーバーが壊れた。修理および部品交換のため、酷暑のベルベラで午後を過ごすは

    paravola
    paravola 2013/07/02
    ソマリ人の「氏族(tribe)」/人の動きは非常に活発だが、警察や軍隊は著しく少ない
  • 第2章 3)知られざる覚醒植物カート - 謎の独立国家ソマリランド

    未知を愛するノンフィクション作家・高野秀行が見つけた新たな未知は、「リアル北斗の拳」と呼ばれるソマリアのなかにある謎の独立国家「ソマリランド」だった。 そこは崩壊国家の一角で独自に内戦を終結し、複数政党制による民主化へ移行した平和な国だという。当なのだろうか? 情報はほとんどなく、確かめるには自分の目で見てみるしかない。高野秀行の渾身の辺境旅が始まった。 ソマリランドの謎は多々ある。  なぜソマリランドは内戦を終結できたのか? なぜ同じソマリ人なのに南部ソマリアはそれができないのか。ソマリランドの財政的基盤は何か? ソマリランドは当に治安がいいのか? よいとすればどうしてなのか?  日に帰国してから多くの人にこういう点を訊かれた。誰もそれを知りたいところだ。私も知りたかったが、すぐにわかったわけではない。少しずつソマリランド人(あるいはソマリ人)の中に入っていってわかってきたのだ。そ

    paravola
    paravola 2013/07/02
    ソマリランド人はみな有能できびきび働き、計算も得意。でも午後はまったく仕事をしないでみんなで「カート宴会」をやっている(暑さをしのぐためもある)
  • 第2章 奇跡の平和国家の秘密 - 謎の独立国家ソマリランド

    未知を愛するノンフィクション作家・高野秀行が見つけた新たな未知は、「リアル北斗の拳」と呼ばれるソマリアのなかにある謎の独立国家「ソマリランド」だった。 そこは崩壊国家の一角で独自に内戦を終結し、複数政党制による民主化へ移行した平和な国だという。当なのだろうか? 情報はほとんどなく、確かめるには自分の目で見てみるしかない。高野秀行の渾身の辺境旅が始まった。 1.ソマリランド観光案内  ベルベラでの海賊取材が終わると、私たちは日帰りや一泊の小旅行を繰り返した。その合間には「フリータイム」と称してハルゲイサ市内を散策。ほとんど観光旅行である。  すべては大統領スポークスマンであるサイードの作った旅程に従ったまでだ。まるで老舗の寿司屋で「お任せ」を頼んだように次から次へと目を瞠るものが出てくる。唯一の誤算はこの「お任せ」が老舗の寿司屋並みによいお値段がしたことくらいで(しかも合計額はあとになって

    paravola
    paravola 2013/07/02
    最大の観光資源は「未確認国家」/北朝鮮、南ソマリアを経てソマリランドに来た医師「もっともこっちでは『南(ソマリア)』が『北朝鮮』だけどね」
  • 1