ウクライナの政策としてのホロドモール「ウクライナは覚えている、世界は認めている」(2008年12月8日、Centre for Eastern Studies 第16号、ワルシャワ) 掲載https://www.files.ethz.ch/isn/96497/commentary_16.pdf はじめに 本稿は、ポーランド政府に資金提供を受けて運営される東洋研究センター (CES) の定期刊行誌に、2008年、補遺を含んで掲載されました。ユシチェンコ(2005-2010年、ウクライナ大統領)の政治戦略によって、ホロドモールが、歴史家の通念から乖離し、ウクライナの教義となったことを詳説しています。手短に言えば、第二次大戦のウクライナ反乱軍の対ポーランド騒乱の記憶を消すとともに、ウクライナをロシアの永遠の宿敵として表現する歴史政策が行われました。 ソビエト崩壊後のワルシャワ条約機構の解体から、N