川松尚良 (ホラー監督/ゾンビコーディネート) @archeronpicture 幼稚園の頃、ホラーが切実に必要だった。『バタリアン』『死霊のはらわた』…湯水のようにホラーを飲み込み続けた。僕ら兄弟の住む家では両親が毎晩罵り合い、皿は台所の流しに投げ込まれて割れ、包丁が天井に突き刺さっていたから、「今の自分より酷い状況」を見ることが切実に必要だった。 川松尚良 (ホラー監督/ゾンビコーディネート) @archeronpicture 自分より酷い思いをしている人が観たいなんて哀しい考えだけど、それをフィクションで真剣に作る人がいることに、絶望的な状況と戦う主人公たちの姿に、僕はしがみついていたと思う。もしあの頃ホラーが無かったら、もう少し早く宮崎勤事件が起き、ホラーが奪われていたら、確実に僕の心は死んでいた。 川松尚良 (ホラー監督/ゾンビコーディネート) @archeronpicture