だいじろうという名前の電話は太陽に受話器をとられて大泣きしている。大変だ。みんなで助けてあげないと。うんちたちは太陽から受話器を奪還すべく、お互いの頭の上に登った。でも、遠すぎ、無理っぽい。あきらめようとしたちょうどそのとき、さやかという風船がやってきた。 「あの、すいません」とうんちたちはさやかに話しかけた。 太陽から受話器を取り返してきてくれないか、と。困ったことに、さやかは高所恐怖症らしい。ひとりではとてもそんな遠いところまで行けない。でも力を合わせれば大丈夫。ゆうじという黄金のうんちはさやかに掴まり、一緒に太陽の元へと飛んでいった。 『Wattam』はそんなゲームだ。 いろんなキャラクターに憑依して、不思議なセンスのクエストを攻略していくわけだ。 本作の舞台は「すべて」がなくなった世界で、残っているのはいかにもそれらしい帽子をかぶった町長だけだ。大きな石の上に座って、とても寂しそう