経済アナリストの森永卓郎さんは2023年12月にすい臓がんのステージIVであることを公表した。がん治療にはどれくらいの費用がかかるのか。闘病生活をまとめた書籍『がん闘病日記』(三五館シンシャ)より、がん治療にかかるお金の解説をお届けする――。 コピーミスでがん細胞が生まれる 私は医学の専門家ではないので、あくまでもイメージとしてとらえてほしいのだが、私の頭のなかでは、がんという病気は、次のようなものとして整理されている。 人間の体のなかでは、新陳代謝のために、古い細胞のデータをコピーして、新しい細胞が作られる。その際、まれにコピーミスが起き、本来と違う細胞が生まれてしまう。それが、がん細胞だ。