【W杯1次リーグE組 日本3―1デンマーク】ド派手なガッツポーズに4年間の苦しみが詰まっていた。1―0の前半30分、ゴールまで約20メートルの距離で得たFK。ボールの前には、既に1得点を挙げている本田とともに遠藤が立った。 「(本田)圭佑が“蹴りたい”って言ってきたけど、自分にとっていい位置だったから“蹴らして”と言った」。右足から放たれたボールは5枚の壁を越えて右隅に突き刺さった。跳び上がって喜びを爆発させると、前夜、遠藤が得点する夢を見たという今野のもとへ走った。 「相手は圭佑を警戒していたし、壁が甘かった。いいコースに蹴られたし狙い通り」。前日までにデンマークのDVDを入念にチェック。研究を重ねる中で、GKソーレンセンが“蹴るまで動かないタイプ”であることを把握していた。隅に行けば手が届かない。蹴った瞬間に「入る」と確信した。4年前のドイツ大会でフィールドプレーヤーで唯一出場機会