わが国における人材派遣は、1986年の労働者派遣法施行によってスタートした。まだ比較的新しいサービス、業界だといえる。その歴史は、法改正によって規制が緩和され、対象となる範囲が広がる流れが続いていたが、2010年代に入って行き過ぎた部分をもう一度引き締める動きも出てきている。 現在の人材派遣制度を十分に理解し、正しく活用するためにも、これまでの法改正がなぜ行われてきたのか、またどう変わってきたのかを整理しておくことは大切だ。 前史(1985年まで) 日本でも明治期、あるいはそれ以前の江戸時代から、建設現場などを中心に「人貸し」「人足貸し」といわれる、労働者を送り込んで働かせる業者が存在していた。もちろん、法律の裏づけもないため、雇用関係や責任の所在は曖昧で、不当な中間搾取(いわゆるピンハネ)も横行し、労働環境としてはきわめて劣悪なものであった。現在、職業安定法で「労働者供給事業」が原則禁止
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