出典:「位置参照情報」(国土交通省)の加工情報・「HeartRails Geo API」(HeartRails Inc.)
私たちの生活のあらゆる場面に、自然と溶け込んでいる工業製品。日常的に目に 触れるものであっても、どんな会社がどのように製造しているのか、意識することはほとんどありません。そこで、工業製品の知られざる技術力にフォーカスす るべく、さまざまな企業に取材を敢行。細部までこだわりを感じさせる工業製品のスゴさを発掘します。 今回訪問したのは、「梱包材」や「緩衝材」を製造する、ジャパン・プラス 株式会社。他社が真似できない開発力が武器の、業界のパイオニアです。「美しく大切に包装すること」をモットーに、さまざまなアイデア製品を生み出してき たプロダクトデザイン部の若林正人さんに、製品づくりにかける想い、製品の魅力について聞きました。 素材組み合わせの妙を極める。アイデア勝負の“包装力” ――ジャパン・プラスは、製品を包む「梱包材」、製品にかかる衝撃を和らげる「緩衝材」、両方の物流商品を開発・製造されてい
かつて合戦の際に用いられた、鎧や兜などの防具「甲冑(かっちゅう)」。その歴史は古く、古墳時代にまで遡ります。その後、平安時代には武士の台頭にともない「大鎧(おおよろい)」という、日本独自の甲冑が誕生。源義経をはじめ、平家の名将が身に付けていたとされています。 その特徴は、小札(こざね)と呼ばれる小さな革部品や、鉄板を連結したプロテクション、精密な伝統文様など、品格が漂うデザイン。日本の歴史上、最も美しい甲冑とも評されています。 いまでは戦闘ではなく、観賞用として人気が高い「大鎧」。その伝統を支える職人が加藤鞆美(かとう・ともみ)さん、御年83歳。飽くなき好奇心と探求心を原動力に、平安時代から続く甲冑を現代に伝えています。五月人形やミニチュア甲冑なども手掛けているという加藤さんのはたらくヨロコビに迫りました。 11歳から父のもとで修業を開始。いつしか甲冑の魅力にのめり込んでいった ―― 経済
洗練された曲線のフォルム、極限まで研ぎ澄まされた切れ味――世界でも類をみない美しい刃物「日本刀」。およそ900年遡る平安時代末期に作られはじめ、鎌倉時代には機能性と芸術性を兼ね備えるものへと進化したそう。現代では、日本を象徴する伝統ある美術品として、技術が守り受け継がれています。 日本刀のなかでも、極めて優れているとされ、名刀として名高いのが「正宗」です。正宗とは、鎌倉時代に活躍した刀匠「五郎入道正宗」が手掛けた刀のこと。「相州伝」と称される作風を確立させた人物で、本人はもとよりその系譜は北条氏から徳川家康まで名だたる武将たちに請われて、日本刀を納めていたそうです。 山村綱廣(やまむら・つなひろ)さんは、正宗から数えて二十四代目の子孫。現在、刀匠として、鎌倉駅徒歩3分の場所で「正宗工芸美術製作所」を営んでいます。伝統を受け継ぐ覚悟、そしてはたらくヨロコビに迫りました。 古代から続く日本刀は
独学で大ヒット「硝子ペン」職人・川西洋之さん(43歳) まだ見ぬ「完璧な一本」を目指し、美しさと機能性を高め続ける 柄に色がたゆたっているかのように浮かび上がる美しい模様、繊細に彫りこまれたペン先ににじんでいくインク――。 アートのような芸術性の高さで手にする人の心をとらえる硝子ペン。「インサイドアウト」と呼ばれる独特な硝子模様の技法を駆使して、オンリーワンの硝子ペンを手掛けているのが川西洋之さんです。 20代の頃に、バックパッカーで海外を放浪していたという川西さん。旅先で偶然出会った硝子細工に惹かれ、いつしか独 学で作り始めるようになった硝子ペンは、数年で全国から注文が殺到するほどの人気を呼びました。作品同様、ユニークな職人人生を歩む川西さんの「はたらくヨロコビ」を探ります。 見た目の美しさと実用性にこだわる お話を伺う前に、川西さんのお仕事を拝見させていただきました。 使う材料は理科の
日本古来の染物技術を守る伝統工芸優秀技能者・藤本義和さん(81歳) 「丁稚時代は逃げ出すほど辛かった」挫折から積み重ねた60年の職人人生 布地に華やかな彩りを加える染物。今では、機械で簡単かつ大量に染められるよ うになりました。しかし、昔ながらの手仕事が生む逸品には、決して量産できない特別な美しさや風合いがあるものです。そんな、伝統的な染物技術である「型染め」と「木版染め」を極めているのが、藤本義和(ふじもと・よしかず)さん。80歳を過ぎてなお、現役であり続ける伝統工芸優秀技能者です。 60年にわたり、ひたすら技を磨き続けた職人人生。修業時代は辛くて逃げだしたこともあるといいますが、そこから這い上がり、いつしか生涯現役を志すほどに染物の世界に魅せられていきます。そんな藤本さんの、「はたらくヨロコビ」に迫りました。 染物職人は「デザイナー×色使いのスペシャリスト」 お話を伺う前に、藤本さんの
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