印刷 「中秋の名月」に浮かび上がった一本松=12日午後6時9分、岩手県陸前高田市、森井英二郎撮影 中秋の名月の12日、岩手県陸前高田市の景勝地・高田松原で、津波被害に耐えて1本だけ残った「奇跡の一本松」が満月の明かりに照らされた。海に反射した月光に浮かび上がった復興のシンボルはいま、衰弱が進み、危ない状態だ。 保護に取り組む日本緑化センター(東京都)の4日の調査では、震災後にいったん出た新芽が枯れ、松ぼっくりも変色していた。松ヤニもしみ出ず、葉全体も茶色になっていた。 センターによると、根が傷んで養分を吸い上げる力を失い、猛暑にも適応できなかった。現時点では手の打ちようがないという。 関連リンク奇跡の一本松に天の川の贈り物(7/7)「奇跡の一本松」の子はノビル、タエル、イノチ、ツナグ(6/28)津波耐えた一本松「復興シンボルに」 岩手・陸前高田(3/27)