プログラムの高速化はプログラマにとって永遠の課題です。しかし,そこには知られざる暗黒面が隠れています。そもそも高速化に意味があるのかを調べなければなりません。次に,どの部分をどの程度高速化するのかが重要です。アルゴリズムの効率にも目配りが必要です。 コンピュータの処理速度は驚くべき勢いで向上しています。現在私たちが使っているパソコンは一昔前のスーパーコンピュータをしのぐ性能を備えていますし,半世紀前に登場したばかりの計算機と比較すると数十万倍の性能に相当します。 このように高速なコンピュータを持っているにもかかわらず,人間の欲望は限りがないものです。プログラムの実行速度はプログラマにとっての永遠の課題のようです。プログラムを高速化していると,「そんなに急いでどこに行く」という気になることもあります。 今回は,プログラムの高速化にまつわるさまざまな「秘密」と「限界」,そして「戦略」について解