市場IoTIntelIoTの波に乗るマイコン事情 第3回 ~ARMのライバル「MIPS」、「PowerPC」、「x86」 (2015/1/22)
ユビキタスは2009年11月10日、組み込み機器を1秒程度で起動する新技術「Ubiquitous QuickBoot」を開発したと発表した。都内で開催された記者説明会でのデモでは、ARMコアを採用したプロセッサ・ボードにAndroidを実装した機器を使って、電源投入後約1秒でアプリケーション・ソフトウエアが稼働するところを見せた。QuickBootは、プロセッサ・アーキテクチャやOSには依存しない技術だという。 QuickBootは、基本的にハイバネーション技術を利用する。既存の一般的なハイバネーション技術と異なる点は、ストレージ装置に保存したメモリー・イメージ(スナップ・ショット)を、電源投入時にすべてメモリーにロードするのではなく、最低限必要な部分のみをロードして起動し、アプリケーション・ソフトウエアの稼働中にバックグラウンドで残りのイメージを読み込む点である。例えばデモに使ったAnd
現在、家電機器に向けた無線リモート・コントローラ(リモコン)のほとんどは、赤外線(IR)方式を採用している。簡素で経済性に優れているからだ。ただし赤外線リモコンは登場から30年もの年月が経過しており、技術的な限界が顕在化し始めている。 そこで最近になって注目を集めているのが、赤外線の代わりに高周波(RF)の電磁波を使う、いわゆる「RFリモコン」である。RF方式を採用すれば、リモコンの利便性を高められるため、エンド・ユーザーにとってメリットが大きい。実際にRFリモコンの製品化も始まっており、半導体ベンダー各社がRFリモコンに向けた独自仕様の無線トランシーバ・チップを供給しているほか、機器メーカーを中心に結成された業界団体が無線仕様の標準化に取り組んでいる。 本稿では、赤外線リモコンと最新のRFリモコンを比較し、RF方式の技術的な利点を詳しく説明する。さらに、RFリモコンを実現する際に現時点で
米MIPS Technologies社(MIPS)による、ポルトガルChipidea Microelectronica社の買収に関するEE Times記者の分析レポートは、IPライセンス事業について深く掘り下げている点で、興味深い内容だった(『分析:MIPS社とChipidea社、買収による提携関係が終焉 その理由を分析』、英文記事)。ただし、同記事では、IPライセンス業界に関するいくつかの興味深い事実に触れていない。IPライセンス業界の歴史と、同業界における主力企業について理解する上で、知っておくべき事実だ。そのうちの6つを以下に挙げる。 (1)デジタル・ソフトコアIPは、あらゆるファブ(半導体製造メーカー)のプロセス技術に対応できる。つまり、1回の開発努力で、何百ものチップ・デザインに適応可能だ。一方、アナログIPは、ファブやプロセス技術に合わせて、毎回、再設計する必要がある。しか
組み込み機器でも、ソフトウエアによる仮想化技術を利用する機会が増えてきた。仮想化技術を使うと、オープンソースのOSやアプリケーション・ソフトウエアを1つの機器に追加して動かせる。ハードウエアにアクセスするための仮想化インターフェースを利用して、複数のOSが互いに独立して動作する環境が得られたことで、組み込みソフトウエア開発に新たな可能性が開けてきた。例えば利用制限のある商用OSやアプリケーション・ソフトウエアを、オープンソース・ソフトウエアと組み合わせやすくなる。 具体的な応用例を考察する前に、組み込み機器で仮想化技術がどのように機能するのかを理解する必要がある。「仮想化」という用語は多用され過ぎているきらいがあり、組み込み機器開発者に最も関係があるのはどの仮想化技術なのかを理解しておく必要がある。 仮想化を提供するのは何か ハードウエアによる仮想化技術とソフトウエアによる仮想
図1 ウインドリバーが見せたハイパーバイザのデモ Wind River Linux2.0.2とVxWorks6.7を1つのプロセッサ・コア上で同時に稼働させた。各OSのコンソール出力をシリアル・ポートを介してパソコンに取り込み、表示したもの。一方のOSに負荷をかけても、もう一方のOSには影響が及んでいなかった。プロセッサはIntel社のCore2 Quad。 ウインドリバーは、独自に開発しているハイパーバイザを使ったデモを、組み込み機器の総合展示会「第12回組込みシステム開発技術展(ESEC2009)」(209年5月13~15日に東京ビッグサイトで開催)で見せた。ハイパーバイザとは、1組の物理的なハードウエアを複数の仮想的なハードウエアに分割し、それらの仮想ハードウエア(仮想マシン)上でそれぞれ異なるOSを稼働可能にするソフトウエアである。IT分野で普及し始めたいわゆる仮想化ソフトウエ
EmbeddedXEN results from several Years of Research in the field of ARM-based CPUs and hypervisor technology based on XEN. The overall architecture has been revisited in order to support the hardware diversity of ARM CPUs platforms and provide an excellent framework to deal with a native OS and a third-party OS cross-compiled from a different ARM CPU. EmbeddedXEN provide a virtualized hardware inte
組み込み機器向けプロセッサのマルチコア化が進んでいる現在、OSのマルチコア対応が求められている。ウインドリバーの「VxWorks 6.7」は、マルチコア対応を強化したリアルタイムOSである。シングル・プロセッサ構成に加え、オプションで対称型マルチプロセッシング(SMP)構成や非対称型マルチプロセッシング(AMP)構成にも対応した。既存のバージョンには、SMP構成や、複数のシングル・プロセッサをバス接続した疎結合のマルチプロセッシングに対応するものがあったものの、マルチコア・プロセッサのAMP構成には対応していなかった。 SMP構成については、スケジューラを改善し、従来版よりも処理性能を向上させた。VxWorksのスケジューラは、タスクの待ち行列(タスク・レディ・キュー)として、次の2種類を備える。1つは、タスクを特定のコアで実行させるアフィニティ機能を指定したタスクのための「アフィニテ
FPGA大手ベンダーである米Altera(アルテラ)社は、低価格FPGA「Cyclone IIIファミリ」に向けた組み込みシステム開発キット「エンベデッド・システム開発キット Cyclone III FPGAエディション」の供給を始めた。同社によれば、このキットは3枚のボードで構成されており、FPGAベースの組み込みシステムのプロトタイピングや開発に要する期間を短縮できるという。 この開発キットは、Cyclone IIIファミリのうちロジック・エレメント数が12万個の「EP3C120」を搭載しており、ボードに実装済みのプロセッサ・システムのほか、IPコアやOS、ソフトウエア・アプリケーションなども備えている。従って同社によれば、ユーザーは、それぞれ複数用意されているオンボード・プロセッサ・システムの実例や、デザイン例、参照設計を任意に選択して組み合わせることで、FPGAベースの独自の組
●LPIA CPUがPC市場を侵食するシナリオ IntelのPC向けCPU事業にとって最大の敵は「ムーアの法則」だ。なぜなら、PC CPUは、ムーアの法則に逆襲されつつあり、もしかすると、ムーアの法則によってビジネスがひっくり返されるかもしれないからだ。具体的には、高性能かつ高価格のPC向けCPU系列の出荷量が減り、低性能だが低価格のローパワーCPU系列(現在のブランドはAtom)がPC市場に浸透して行く可能性がある。これは、IntelだけでなくAMDも含めた、PC向けCPU全体が直面している分岐点だ。 Intelは、新設計のLPIA(Low Power Intel Architecture)CPUである「Atomプロセッサ」を、携帯機器だけでなく、ローコストPCセグメント向けにも投入した。携帯機器向けのコードネームが「Silverthorne(シルバーソーン)」で、ローコストPC向けが「
紙媒体のほうの拙著『解析魔法少女美咲ちゃん マジカル・オープン!』は一度絶版になったんだ。自分で言うのも何だが、リバースアセンブルの名著であり、教科書的な存在であるから、アマゾンのマーケットプレイスでは長らく定価の数倍というプレミア価格となっていた。 プレミア価格になってからも「再販しないんですか?」とブログの読者の方などから問い合わせを数多くいただき、これは再販すべきだよなぁと思って出版社のほうに増刷するか、無料でPDFか何かを公開させてもらえないかと何度か出版社の編集担当に交渉したのだが、これがどうもうまくいかなかった。 まず、本文の著作権自体は著者(私)にある。だから絶版になったあと本文だけを公開することは出来る。しかし図は、下書きは私が書いたものではあるが、出版社の編集側で手直ししたものが本には使われているし、組版をしたのは出版社である。これらに関する権利が出版社にある。また、表紙
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