インターネットを使った株の売買や金融商品取引などで個人投資家が得た利益を巡り、名古屋国税局が昨年6月までの3年間で、延べ約8000人に対し、総額約450億円の所得の申告漏れを指摘していたことが分かった。 ほとんどが全く申告をしておらず、このうち40人は、悪質な仮装・隠蔽(いんぺい)があったとして重加算税を課された。同国税局は「納税意識が高まるよう、税知識の浸透に力を入れていく」としている。 同国税局管内では、外貨を売買して為替相場の変動で利益を狙う金融商品「外国為替証拠金取引」(FX取引)で得た所得約2億1000万円を隠し、所得税約7000万円を脱税したとして、2008年3月、60歳代の元高校教諭の男が所得税法違反で名古屋地検へ告発された。元教諭は無申告で、「老後の生活費のため、少しでも金を残しておきたかった」と意図的な所得隠しを認め、執行猶予付きの有罪判決を受けた。 東京、大阪、名