4月23日から25日にかけて行われた日米首脳会談で、安倍総理はとても満足げな表情を浮かべた。「尖閣諸島を含む日本の施政下にあるすべての地域に日米安全保障条約第5条が適用される」という言質をオバマ大統領自身の口から得たからだ。 日本は予想以上の「満額回答を得た」と、反中国を掲げるメディアも喜びを伝えた。これで中国が尖閣諸島に侵攻してきても、米軍が守ってくれると考えたのだろう。しかし、私はそんなことはないと考えている。 まず、オバマ大統領自身が、首脳会談後の記者会見で、「中国が尖閣諸島に侵攻した場合に、米国は軍事行動を起こすのか」と聞かれた際に、「日本の施政下にある領域に日米安全保障条約が適用されるという同盟の条件は、他の複数国との間の条約における標準的な解釈だ。われわれは単にこの条約を応用しただけだ」。「同時に私は安倍首相に直接言った。日中間で対話や信頼関係を築くような方法ではなく、事態がエ