慰安婦問題を巡る日韓両政府の合意について、専門家は一定の評価をする一方で、韓国の世論を考えると予断を許さず、今後を見守る必要があるなどと指摘しています。 元慰安婦の女性に「償い金」などを支払ってきた「アジア女性基金」の元専務理事で、東京大学名誉教授の和田春樹さんは「日本政府の責任を認めた点やアジア女性基金の際の謝罪では、『道義的責任』とした言葉から『道義的』を取った点は前進だと思う」と一定の評価をしています。しかし、日本政府が拠出する10億円の位置づけが明確になっていないとしたうえで「謝罪の意思は元慰安婦に直接伝えられるべきだが、きょうの発表ではその方法が定かではなかった。さらに話を詰めて、元慰安婦の心に沿うような形で解決してほしい」と指摘しています。 現代史の研究家で、日本大学の元教授の秦郁彦さんは「日韓新時代というスローガンのもとで、韓国の世論も納得して慰安婦問題についてはこの辺で打ち