ミャンマーのアウンサンスーチー国家顧問兼外相が来日した。スーチー氏が実質的に率いる民主政権が3月に発足してから初の来日だ。 建国の父アウンサン将軍の娘で、長年にわたって民主化闘争の象徴だった人物だ。日本滞在中も、民主的な国造りへの意欲を見せた。 2日に会談した安倍晋三首相には「ミャンマーは歴史的な新しい一ページを刻んでいる」と述べた。首相は、両国関係を「飛躍的に発展させたい」と語り、インフラの整備や少数民族との和解への支援などを表明した。 ミャンマー経済は軍事政権下で最貧国水準に転落したが、2011年の民政移管を契機に年7~8%成長を続ける。5000万人超の人口と豊富な天然資源を持つ「アジア最後のフロンティア」とも呼ばれ、現地の日系企業は300社を超えた。 インフラ整備などは、日本企業のビジネス環境向上にもつながる。日本とミャンマー双方に利益となるうえ、経済の発展は民主政権の安定にも寄与す