介護職から離職する人が働き始める人を上回る「離職超過」が昨年、初めて起きていたことが厚生労働省の調査でわかった。この傾向が続けば人手不足はいっそう深刻化する。高齢者数がほぼピークとなる2040年度までに介護職を69万人増やす必要があるとされるが、先行きは厳しい。 厚労省の雇用動向調査によると、入職率から離職率を引いた「入職超過率」は22年に介護分野でマイナス1・6%に。マイナスは「離職超過」を意味する。慢性的な人手不足が続いてきた分野だが、離職超過となったのは今の方法で調査を始めた09年以来、初めて。 厚労省の試算では、40年度には約280万人の介護職が必要になり、19年度比で新たに約69万人の確保が求められる。今後、介護サービスへの急速な需要の高まりが予想されるが、環境が整えられるかは見通せない。 今年の春闘での30年ぶりの賃上げも介護業界を揺るがす。民間企業で3・58%という高水準の賃
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