宗教は人間が作り出したもの 宗教の社会への影響を検討するなら、宗教の特徴を調べなければならない。まず最初に、宗教の誕生を分析してみよう。 たいていの宗教には、その内容を記述した聖典がある。キリスト教なら聖書、イスラム教ならコーランだ。代表的な宗教の場合、かなりの量の文章が書いてある。こうした文章は、誰が作ったのであろうか。何もしないで生まれてくるはずがない。誰かが作ったと考えるのが当然だ。では、作れるのは誰だろうか。どう考えても、人間しかいない。そう、過去に生きていた誰かが作ったのである。1人が作ったかも知れないし、だんだんと追加する形で何人もの人が関わったのかも知れない。いずれにしても、人間が作ったことに変わりはない。 これだけの内容を作るのは非常に大変。何の目的もなしに作るとは考えにくい。明確な目的があって作られたと考えるのが妥当である。普通に考えて、「宗教を用いることで、何かを変えよ