携帯音楽プレイヤーといえば、「iPod」で知られるアップルが有名だが、国内市場では異変が起きている。「ウォークマン」で知られるソニーがアップルを抜き返し、首位を堅持しているからだ。“元祖”の面目躍如といったところだが、手放しでは喜べない複雑な事情も抱えている。 「もう10ポイント以上は離しているとは思いますよ」。ソニー関係者はこう語る。国内の携帯音楽プレイヤーは2000年代以降、ソニー、アップルの実質2社がつばぜり合いを演じてきた。とはいえ、09年時点では60~70%のシェアを握るアップルに対して、ソニーは30%程度とまったく歯が立たず、大勢は決したとの見方が支配的だった。元量販店店員も次のように語る。 「ハードの機能が大幅に違うわけではないが、ブランドイメージは圧倒的にアップルが上。iTunesのようなネットワークサービスの利便性も高いですしね」 ●ソニーが市場シェア50%に ダブルスコ