「テクモはすばらしい創造力と広いビジネスラインを持っている。まずは交渉のテーブルに着いてほしい」――スクウェア・エニックス(スクエニ)の和田洋一社長は8月29日、テクモ取締役会に対して「友好的買収に賛同してほしい」と提案した狙いについて、記者会見で説明した。 和田社長は5月からテクモに対し、「スクエニグループに入ってほしい」と提案し、話し合いを続けてきたという。テクモが訴訟問題を抱え、社長が突然交代するなど情勢が不安定になる中で、「実務的な議論をしてほしい」と今回、取締役会に対する正式な提案に踏み切った。 提案は「テクモ株の過半数を公開買い付け(TOB)で取得することについて、取締役会で賛同してほしい」という内容。買い付け価格は1株当たり920円(8月28日の終値に30%強のプレミアムを付加)。回答期限は9月4日で、賛同が得られない場合はTOBは行わないとしている。 取締役会が提案に合意す