俺は福永祐一ジョッキーのファンなんだよ。競馬界では超がつくほどの有名人だし、デビュー当時から知ってるけど、明確に応援しだしたのはエピファネイアでダービーに負けた時からかな。 直線で外に出して進路を確保したとき「勝った」と思ったはずなんだよな。エピファネイアは三冠をとれる器だったし、満を持しての大外だよ。前を遮るものは何もない。勝ったと思って当然だ。まあ、さらに外からキズナに差し切られるわけだけどな。 ゴールした後、うなだれる福永騎手、そしてその前を通り過ぎてガッツポーズする武豊騎手を見て競馬って、勝負事ってなんて残酷なんだろうと思ったよ。 そして福永騎手のうなだれ方は半端なかったよ。まるで世界が終わった、みたいなね。競馬ファンなら知ってるだろうけど、福永家と武家ってのは隣同士で、昔から交流があって、福永騎手にとって武豊騎手は文字通りの兄貴分なんだよ。武豊騎手はこれが初のダービー制覇ではない