男鹿和雄(おがかずお 1952年秋田県生まれ)は、アニメーション美術という仕事において、その作品の舞台となる背景画を数多く描き続けてきました。 特にスタジオジブリ作品では、「となりのトトロ」(1988年)の美術監督として初めて映画作りに参加。 昭和30年代の日本の澄んだ空気を鮮やかな色彩で表現し、かの名作を生み出す重要な役割を担いました。 その後も、リアルに描かれた現代の風景と淡い色彩による記憶の中の風景との対比が興味深い「おもひでぽろぽろ」、狸の棲む里山の四季のうつろいを活写した「平成狸合戦ぽんぽこ」、東北人ならではの感性でエミシの村や太古の森を描いた「もののけ姫」と、多くの作品に美術監督として携わり、そこに描かれる美しい景色は、数多くのシーンを支えてきました。 本展は、スタジオジブリ、および三鷹の森ジブリ美術館の全面協力を得て開催する、本格的な背景美術の展覧会です。 これまで