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ブックマーク / book.asahi.com (3)

  • asahi.com(朝日新聞社):走ることについて語るときに僕の語ること [著]村上春樹 - 書評 - BOOK

    走ることについて語るときに僕の語ること [著]村上春樹[掲載]2007年11月18日[評者]鴻巣友季子(翻訳家)■「文学の悪」に負けない作家の気迫 「我走る、ゆえに我あり」――百キロ走のウルトラマラソンではこんな没我の境地まで経験したランナー作家によるメモワールである。近年、ノーベル文学賞に最も近い日人の一人と言われながら、寡黙を通す作家の、初の自伝作品としても貴重だ。 「どれぐらい自分の能力を確信し、どれぐらい疑えばいいのか」。走ることと書くことは著者の中で深く通底し、結ばれている。双方勝ち負けがないこと。pain(つらさ)をsuffering(災い)にしないことの大切さ。この“走る小説論”の中で印象的だったのは、“才に恵まれないことの恵み”についてだ。この大作家に才能がないわけがないと、厭味(いやみ)に感じるかもしれない。が、「優れたランナーではない」彼が、走りの力学を引き合いに出し

  • asahi.com:寛容と法の文明の興亡 「ローマ人の物語」全15巻完結 - ひと・流行・話題 - BOOK

    寛容と法の文明の興亡 「ローマ人の物語」全15巻完結 2006年12月20日 古代ローマの、1200年をこえる興亡の歴史をたどった、『ローマ人の物語』(全15巻、新潮社)が完結した。イタリアから一時帰国している著者の塩野七生さん(69)に、古代ローマの魅力について聞いた。 塩野七生さん *    *    * 「古代ローマの及んだ地域には、道路、水道、闘技場などの遺跡が残り、日人も目にしている。これらを、美術や文化として説明するは多い。でも私は、ひとつの文明として、何のためにつくられ、人々がどう考えていたかを伝えたかった」 古代ローマは、紀元前8世紀に都市国家として誕生した。元老院主導の共和政で、地中海をかかえこむほど拡大すると、矛盾も大きくなった。政治変革をめざし、殺されたカエサル(シーザー)の遺志を生かし、後継者アウグストゥスは、帝国としての政治システムを整えた。反動ととられること

  • asahi.com: カフカへの思い丁寧に 村上春樹さん「人生初」記者会見?-?ひと・流行・話題?-?BOOK

    第6回フランツ・カフカ賞(フランツ・カフカ協会主催)を受賞した作家村上春樹さん(57)が10月30日、プラハ市で開かれた贈呈式や会見に出席した。公の場に出ることが少なく、「当に現れるのか?」と関係者の気をもませたが、現地では「もっとも好きな作家のひとり」というカフカへの思いを率直に語った。 贈呈式に先立ち、地元出版社の主催で、記者会見が開かれた。チェコでは『海辺のカフカ』が出版されたばかり。会見場所となったホテルの一室は50人以上の地元メディアが詰めかける関心の高さで、プラハを初めて訪れた村上さんを驚かせた。 「『海辺のカフカ』では15歳の少年を書きたかった。僕が初めてカフカを読んだのが15の時だったから、主人公にカフカという名前をつけた。その意味で、このはカフカへのオマージュといえます」 なぜ主人公の名が「カフカ」なのか、と問われての答えだ。カフカ少年は15歳にして「変身」「審判」「

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