国を挙げて海外での鉄道事業に力を入れている中国の惨敗がここにきて相次いでいる。イタリアの防衛・航空大手フィンメカニカの鉄道関連子会社2社の買収合戦に中国IT企業が名乗りを上げ、日立製作所と一騎打ちになったが、先月下旬にあえなく日立に敗北。昨年11月には、中国の企業連合が約5000億円で落札したメキシコ初の高速鉄道の建設契約が取り消されたうえ、プロジェクト自体が棚上げされるという不運にも見舞われた。また、中国が受注を狙っているインド高速鉄道についても、インドの閣外相が先月末に日本の新幹線採用の可能性に言及するなど、逆風が吹いている格好だ。低コストを売りに世界各国の鉄道事業への参画を目指している中国だが、つまずきが目立っている。 横やり買収表明も“惨敗”日立は2月24日、伊防衛・航空大手フィンメカニカと鉄道関連事業の買収契約を結んだ。買収するのは傘下にある鉄道車両の製造メーカー「アンサルドブレ