【北京=栗原守、蒔田一彦】中国主導で設立準備が進む「アジアインフラ投資銀行(AIIB)」の第4回首席交渉官会合が28日、北京市内で2日間の協議を終えて閉幕した。 焦点となっていた各国の投票権の大きさに直結する出資比率については合意が得られなかった模様で、5月後半にもシンガポールで開かれる次回会合で引き続き協議される。今後は出資比率のほか、融資方針の決定権限を巡る中国と英独仏など先進国との意見調整が焦点となる見通しだ。 中国財務省によると、「創設メンバー」57か国のうち、ネパールとバングラデシュを除く55か国の首席交渉官が出席。中国側が提示している設立協定の修正案について協議し、初代総裁就任が有力視されている金立群・元中国財務次官が設立準備事務局の代表者として、準備状況も報告した。