都市再生機構(UR)が東京都町田市の町田山崎団地で続けていたヤギ4頭を使った実証実験が29日、終わる。 2か月間で5000平方メートルの雑草をほぼ食べ尽くし、住民の心を和ませる「予想外の効果」(UR)も生んだ。「もっといて、さびしい」と記された住民の貼り紙も現れた。任務を終えてレンタル業者の元に戻るヤギとの「お別れ会」が、同日午前11時から現地で開かれる。 オス1頭、メス3頭のヤギは、9月24日から団地内の谷間に放し飼いにされ、日中、ススキやヨシ、セイタカアワダチソウなどを食べ歩いた。夜になると自分でテント小屋に入り込み、台風の時もここで雨風をしのいでいた。 当初は、ふんの臭いなどを心配する声もあったが、ヤギは次第に住民の心に溶け込んでいった。居住区とは柵で仕切られたが、谷を見下ろす団地内の「三の橋」では、のんびり暮らすヤギを眺める住民が日に日に増え、幼稚園児たちも草を食べさせるなどした。