多治見市の第三セクター会社「多治見まちづくり」が24日、同市本町のながせ商店街にある閉店した時計宝石店の建物に、書店を核にした複合施設「ヒラクビル」を開業した。商店街の活性化に向け、買い物客に加えて起業家も集まる交流拠点を目指す。 開業したのは三階建てのうち一、二階部分延べ四百二平方メートルで、市内の東文堂本店が出店した。ゆったりと本を探してもらおうと、靴を脱いで過ごすカーペットや、座って本を読むソファも備えた。一階にはカフェ、二階には月単位で借りられる事務スペース四室を併設し、シェアオフィスとして起業を目指す人の利用を見込む。 建物は「宝石時計メガネのワタナベ」として商店街のシンボル的な存在だったが、二〇一三年に閉店。同社が借り上げて改装し、書店を誘致した。改装では以前からあった赤じゅうたんを生かし、時計店時代の面影も残している。