【北京=矢板明夫】「『妖』『嫌』『奴』など計16の女偏の漢字は女性差別の意味があり、改めるべきだ」 中国の弁護士が今月初め、国務院(政府)の国家言語文字委員会に対する提案をインターネット上で発表し、大きな話題となった。賛否両論が寄せられている。 この弁護士はフェミニストとして知られる葉満天氏で、中国メディアの取材に対し「私たちが今日使っている漢字には、男性優位の封建社会のなごりがあり、マイナスイメージを持つ女偏の漢字が多く、女性の社会的評価を下げている」と説明。一例として「嫉(しつ)妬(と)」を挙げ、「男女共通の感情なのに、女偏をつけるのは女性に対し不公平だ」と指摘した。 「娯楽」の「娯」も、女性が男性を楽しませるという意味が込められており、学校で子供に教えると、男尊女卑の意識を助長する恐れがあるという。葉氏はこれら女性差別につながる可能性がある16の女偏漢字を、行人偏に改めるよう政府に求