偉大なるナンバー2 阿南準郎氏追悼 「オレは主役じゃない」男が広島歴代監督勝率第2位の偉業 3枚 広島の元監督で1986年にリーグ優勝を果たした阿南準郎氏(本名・潤一)が7月30日、死去した。86歳だった。カープ黄金時代をコーチの立場で支え、監督としても3年間指揮を執った冷静で知的な紳士。その素顔を思い出し、この場を借りて追悼したい。 ◇ ◇ 「スポーツ紙 見てきたような ウソを書く!ははっ冗談だよ」 広島時代の阿南さんは担当記者を講釈師になぞらえ、即興で川柳を作るような、常にブラック混じりでウィットに富む、ジェントルマンだった。 男前。顎を引いて背筋がピン。キャッチャーフライを上げると、空高く舞ったボールが必ず測ったように真下に落ちてくる。プロ中のプロ。ただし控えめ。車は日本車。聴くのは演歌。前に出るよりナンバー2を好む人でもあった。 そんな人が古葉竹識の後任監督となった。現役にこだわ