三菱ケミカルホールディングス傘下の三菱樹脂は、ベンチャー企業のグリーンイノベーションと共同で、漢方薬などの原料となる薬用植物の完全人工光型植物工場による栽培研究に乗り出すと発表した。 子会社で農業資材を販売するMKVドリーム(現在は三菱ケミカルアグリドリームに社名変更)が、茨城県つくばみらい市の工場内に設けた植物工場で10月から試験栽培を始め、2年後の実用化を目指す。 MKVドリームが農家向けに販売している苗の育成装置「苗テラス」などを活用。漢方薬や化粧品、食品の原料に使われている薬用植物の「甘草(かんぞう)」を栽培する。グリーンイノベーションは中国から種子輸入などで協力する。 同社では、すでに甘草(かんぞう)内の主要成分の一つである「グリチルリチン」などの薬効成分を含んだまま、種から苗に育てることに成功している。今後は大量に栽培する技術の確立を目指すほか、グリチルリチンの抽出方法も研究す