北朝鮮の金剛山地域で韓国人女性観光客(53)が射殺された事件で、韓国メディアは12日、現場近くにいた韓国人大学生(23)の目撃証言を伝えた。北朝鮮や観光事業を行う現代峨山の説明と矛盾することから、韓国では疑念の声が高まっている。 大学生は、11日午前4時50分(日本時間同)ごろ、黒っぽい服装の中年女性が海辺を北へ歩いていくのを見たが、5〜10分後に、銃声が5〜10秒間隔で2発聞こえ、悲鳴も聞いたと証言。銃声がした方向に、女性とみられる人が倒れ、大学生がいた場所から約300メートル離れた茂みから兵士3人が姿を現し、生死を確認するため足でつついていたという。 また現代峨山は現場にはフェンスがあり、観光客には禁止区域に入らないよう注意していたと主張するが、大学生は現場のフェンスは途切れていたと証言した。(共同)