【エルサレム=井上道夫】イスラエルのペレス大統領は20日、右派リクードのネタニヤフ党首、中道カディマのリブニ党首と個別に会談した。大統領は、政権安定のためカディマに連立参加を促したが、リブニ氏は拒否したとみられる。これを受け、大統領は新政権の組閣をネタニヤフ氏に委ねる方針。イスラエル放送が報じた。 ネタニヤフ氏は第3党に躍進した極右政党「イスラエル我が家」のリーバーマン党首ら、総選挙で過半数の計65議席を獲得した右派勢力の支持を取り付け、首相候補レースで優位に立っていた。だが、右派だけで連立を組めば中東和平を推進するオバマ米政権や欧州との摩擦が生じるため、ネタニヤフ氏はカディマや左派労働党との連立も模索していた。 一方、リブニ氏は他党の推薦を取りつけることができず、自らを首相とする連立を組むことが困難となり、野党に転じる姿勢を打ち出したものとみられる。カディマは、パレスチナとの和平交渉