[2011年05月29日(日)] 欧州CL決勝、美しさと強さの共存。バルサが見せつけた圧倒的な力の差 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki photo by AP/AFLO 1日前の当コラムにて、バルセロナの公式練習で見えた“緩み”について指摘した。すなわち、それによってバルサは足元をすくわれる可能性があるのではないか、と。 だが、多少なりともそんな類のものがあったとしても、それで勝敗が覆(くつがえ)されるほど、両者の力の差は小さくなかった。 それほど、バルサは強かった。 2年前のカードの再現となった、今年のUEFAチャンピオンズリーグ決勝は、バルサがマンチェスター・ユナイテッドを3対1で破り、2年ぶりにヨーロッパ王者のタイトルを奪還した。 これまでのバルサのイメージというと、「強さ」よりも、「うまさ」や「美しさ」。加えて、その背景にある哲学に評価が集まってい