ワールドカップで優勝しても泣かない「なでしこ」に対し、国会で泣く海江田万里大臣。前者が共感を持って受け入れられたのに、後者がまったく共感を呼ばないのはなぜなのか。作家で五感生活研究所の山下柚実氏の視点は、こうだ。 * * * 「なでしこジャパンは、なぜ泣かないのか」について以前分析した直後でした。 海江田大臣が国会で、顔を赤くして号泣したのは。あまりにも想定外のシーンで、見ているこっちの方がびっくりした、という人も多いのではないでしょうか。 一週間経ってもあの号泣シーンは風化するどころかますます注目され、強調され、テレビやネットで問題の映像が繰り返し流され続けています。首相後任を決める民主党代表選の話題でも、海江田氏の名前がちらつくと、「あの人は泣いたから失格」と断罪される始末。 それほど、あの号泣シーンは、インパクトが強かったのです。そのあたり、泣いたご本人も見込み違いだったの