アメリカ軍普天間基地の移設先とされる沖縄県名護市辺野古沿岸部で埋め立て工事に向けた準備作業が本格的に始まってから、まもなく1か月になります。この間、移設に反対する人たちの抗議活動が継続する中、現場の作業は進み続けています。この問題について考えます。 抗議活動の根底にあるのは、国への不信感です。普天間基地は、住宅などが密集する宜野湾市の真ん中にあって世界一危険な基地とも言われています。1995年に起きたアメリカ海兵隊員による少女暴行事件をきっかけに基地の撤去を求める県内の声が高まり、翌年、日米両政府が返還で合意しました。いったん辺野古に代替施設を建設する計画が決まりましたが、その後の政権交代などによって県外移設、県内移設と結論が揺れ動いてきました。安全保障の問題は、国の専権事項とは言え、この間、地元は自治体・住民ともにいつも蚊帳の外に置かれた状態です。住民にしてみれば、もともと基地の撤去が目
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